名探偵コナン 69～71 巻

• 浦井垂人：ウライ製菓社長
• 浦井星江：垂人の妻

小五郎がウライ製菓８周年パーティーに招かれ、蘭とコナンもついてゆく。すると、 パーティーの最中に社長の浦井垂人が突然倒れる。青酸カリによる毒殺だった。

コナンは、犯人は妻の星江だろうとにらむ。実際そうだった。垂人が酸っぱいものが苦手であることは周知の事実だったので、 パーティーで垂人が酸っぱいものを食べるところを見せれば、皆が驚くだろうというサプライズが予定されていた。 その仕掛けは、垂人がミラクルフルーツという木の実を食べることで、酸味を甘味と感じられるようにしておくこと。 その仕掛けが効いているかどうか試させるために、星江は垂人がレモンを食べるように仕向けた。そのレモンに毒を入れておいたのだ。

犯行の動機は、昔、星江の恋人が自殺するきっかけを垂人が作ったからだった。

• 小野田恵太：杯戸小学校１年生の天才ピアニスト
• 千明
• 恵太の母親
• 千明の父親

少年探偵団が阿笠博士とタケノコ掘りに行った帰り、阿笠博士の車が故障して、博士がレンタカーを借りてくるのを 少年探偵団は山の中で待つことになる。雨が降ってきたので、近くにあった誰かの別荘で雨宿りさせてもらおうということになる。

別荘からはG線上のアリアをピアノで演奏する音が聞こえたが、呼び鈴を押しても誰も出ない。 鍵が開いていたので入ってみると、様子がおかしい。台所には、ある男の子を殺すというようなことが書かれた手帳があった。

再びG線上のアリアが聞こえる。ピアノ室に行ってみると、それはCDで流されているものだった。 コナンは、この別荘にいるのは子供だと気付き、その子をおびき出す。それは、小野田恵太君で、ピアノの大天才だった。 ライバルの千明ちゃんの父親が、自分の娘をコンクールで勝たせたいために誘拐していたのだった。 恵太君は、別荘で好き放題にさせてもらっていて喜んでいた。ただ、知らない子供たちに帰ってほしくてCDで流したりしていたのだった。

千明ちゃんの父親は、後悔をして風呂場で自殺を試みて失神していた。それをコナンが救出した。

• 樽見猪彦：龍馬展主催者
• 華村政之輔：鑑定家

鈴木大博物館で龍馬展をやるという。それには大きなルビーが埋め込まれたガンベルトも出展されることになっている。 それで怪盗キッドから予告状も届いたのだが、キッドは何かを盗みに来るのではなく、20年前の龍馬展で 怪盗淑女ファントムレディーが盗んだ３つの品を返しに来るという内容だった。

最初の予告状には日付が入っていなかったが、２番目の予告状には「明日20時」と書いてあった。 キッドは雨が降るのを待っていたようだ。

キッドが返すものの中にはピストルがあったので、博物館に金属探知機のゲートを付けて迎え撃つことにした。 コナンがトイレで龍馬のピストルのことを調べていると、キッドがやってきて、ピストルは鉛を抜いてゲートを通したと言う。

観客の目の前にキッドが出現した。彼は、スプリンクラーで散水してから消えた。後には返却した３つの品が残っていた。 そして、ガンベルトは偽物と書かれていた。

実は、龍馬展主催者の樽見と鑑定家の華村は、盗まれたと称される展示物の模造品をたくさん作って売りさばいていた。 あとで偽物とわかっても、購入者は盗品をこっそり買っていたという負い目があるから訴えられないのだった。 キッドは、母親の怪盗淑女に頼まれて、この悪事を暴きに来ていたのだった。コナンは、どこにでもいそうなオッサンが キッドだと見破るが、今回は見逃すことにする。

• 犬伏恒弟（つねちか）：犬伏グループ会長、5年前に死去
• 犬伏娑臣（さとみ）：恒弟の妻、犬伏家当主、病気で倒れている
• 工藤伸壱：依頼者、犬伏家養子、殺害される
• 虻川舟江：ホームヘルパー
• 犬伏考子：犬伏家養子
• 犬伏佐記：犬伏家養子
• 犬伏智晃：犬伏家養子、犬伏病院に勤務する医師
• 犬伏美我子：犬伏家養子
• 犬伏禅也：犬伏家養子
• 犬伏蛍慈：犬伏家養子
• 犬伏幸姫（みゆき）：犬伏家養子、旧名は玉木幸

平次と和葉が毛利探偵事務所にやってくる。犬伏家で遺産相続をめぐると考えられる事件が起きていて、 それを調べているという。犬伏家の養子８人のうち２人（美我子と蛍慈）が変死した。蛍慈は、魔犬に襲われたと言っている。 平次に調べることを頼んだのは、養子のうちの一人で、恐ろしくなって犬伏家を出た工藤伸壱という人物だ。

平次とコナンは、工藤宅に行く。出てきたのはヘルパーの虻川で、工藤伸壱は腰が悪いので彼女を雇っていた。 伸壱は寝ていた。虻川が買い物に行くということで、平次とコナンが留守番をしていると、寝室から大音量で音楽が聞こえてきた。 行ってみると、伸壱は練炭自殺をしたように見えた。しかし、平次とコナンは、これが虻川による偽装であることをすぐに見破る。 戻ってきた彼女を問い詰めると、虻川が来た時すでに伸壱は死んでいて、犯人に電話で脅されて言われた通りに偽装工作をしたのだという。 伸壱の口から真珠が出てきた。以前に死んだ兄弟の時も、蛍慈の遺体の傍にはパチンコ玉、美我子の傍にはピンポン玉があった。

平次、コナン、蘭、和葉、小五郎は、犬伏家の屋敷に調査に向かう。５人を迎えたのは、幸姫と考子であった。 娑臣は病に臥せっていた。小五郎一行が娑臣が寝ている部屋に行くと、知晃、禅也がやってきた。

小五郎一行は、魔犬伝説を聞いた後、幸姫に連れられて、伝説の元となった犬伏家の犬の墓に行った。 すると、崖の上からクリーニング屋に行っていた佐記が落ちてきた。炎の魔犬に襲われたらしい。傍にはビー玉が落ちていた。

いったん一行が屋敷に戻ると山村警部が来ていた。小五郎、平次、コナン、山村がビー玉を確認するために犬の墓に戻っているとき、 屋敷では、蘭と和葉が、庭にいる犬のハチに餌をやることになる。餌をやっているとき、目の前に炎の魔犬が登場する。２人は走って屋敷の中に逃げる。

魔犬に関係あるかもしれないこととして、美我子が亡くなった沼のそばに、犬の鳴き声がする小屋があると智晃が言う。 そこで、小五郎、平次、コナン、山村は、幸姫と智晃の案内で、その小屋に行く。小屋に行ってみると、誰かが犬を飼っていた痕跡がある。 小五郎たちが小屋を調べているとき、外にいた智晃が炎の魔犬に襲われる。皆が助けに行ったので、ちょっとした火傷で済む。 傍には玉ネギが落ちていた。

幸姫が屋敷から姿を消したので、皆で小屋に行く。すると、炎の魔犬が出てきたが、コナンが取り押さえる。 ヒラヒラの布を犬に着せ、LED で照らして炎に見せていたのだった。犯人は智晃だった。前に魔犬に襲われたのは狂言だった。 幸姫は小屋に寝かされていた。いろいろな玉は、幸姫に罪を着せるための小道具だった。幸姫の旧名の中に「玉梓」の文字が 含まれているのも、八犬伝の悪役を連想させる。犯行の動機は、遺産の取り分を増やすことと、そのお金で屋敷を維持するためであった。

• 三池苗子：千葉刑事の初恋の人

概要はすでに書いたので、 ここでは、千葉刑事の設定についての覚書を書いておく。

千葉刑事は 13 年前に小学校 6 年生だったということは、11 歳か 12 歳だったわけで、これに 13 を足すと 現在は 24 歳か 25 歳という設定ということになる。

千葉刑事の名前（千葉和伸）は、声優の千葉一伸から取られている。