名探偵コナン 71～73 巻

• ダイアナ・キングストン：猫の飼い主
• ミネルバ・グラス：テニスの芝の女王
• アレス・アシュレイ：ミネルバ・グラスの元コーチ
• アポロ・グラス：ミネルバの弟
• ハーデス・サバラ：逃亡中の連続殺人犯、最有力容疑者
• ヘスティア：ハーデスの仲間で爆弾のプロ
• ジュノ・グラス：ミネルバとアポロの母、盲目

小五郎、蘭、コナンがポアロで食事をしていると、猫がやってきて、その後その飼い主のダイアナ・キングストンがやってくる。 ダイアナは猫を見つけてくれたことに感謝し、３人をロンドンに招待してくれる。コナンはそのままの姿では国外に出られないので、 小五郎、蘭に適当に嘘を言って、阿笠博士とともに飛行機の中だけ新一の姿に戻ってロンドンに行く。

小五郎、蘭、コナンと阿笠博士はまずシャーロック・ホームズ博物館に行く。コナンは大満足である。コナンは、出口で、 ホームズに会わせてくれと言っている少年に出会う。コナンは、少年にホームズ張りの推理を披露して信用させ、 事件の相談に乗る。少年の言うところでは、姉のミネルバ・グラスのテニスの試合をウインブルドンで見ていたときに、 謎の男から「ロンドンのどこかで人が死ぬ」と言いながら黙示録風の予告状を渡されたとのことだった。 アポロ少年は、アレス・アシュレイに連れられて、試合会場に戻る。

黙示録風の紙を警察に持って行くと、同じ紙をもらった子供がたくさんいるようだった。コナンは、 黙示録は暗号であると見て、それを解きにかかる。

まず、１行目の「轟く鐘の音で私は目を覚ます」がビッグベンのことだろうと見当をつける。 橋の排水溝の脇には「The Valley of Fear」の文字があった。

一方で、蘭が、新一がロンドンにいると気付いて、コナンは追い詰められる。窮地に陥ったコナンは 解毒薬を使って新一の姿になる。

翌朝、蘭はボーッとしている。コナンは風邪で臥せっていることになっており、朝は新一の姿のままだったが、やがてコナンに戻る。 新聞によれば、紙の指紋から、容疑者としてハーデス・サバラが浮かんできた。

蘭と小五郎は暗号解読の手がかりを探し求める。３行目の「腹ごしらえは死体のように冷たくなったゆで玉子」は シティーホールのことのようだった。近くに「Mazarin Stone」と書かれた人形がたくさんあり、その首には T の文字が書かれていた。 ４行目の「仕上げにピクルスを丸かじりすれば十分」は「ガーキン」という建物のことのようだった。 近くには「Dancing Men」と書かれたペンがたくさんあり、そのキャップには N の文字が書かれている。 ビッグベンの傍に戻ると、排水口の蓋に A の文字が書かれている。 ５行目の「そうそう、祝いのケーキを注文しておこう」はセント・ブライド教会で、近くには「A Scandal in Bohemia」と書かれた紙が落ちていて、 強調されている文字は S だ。 ２行目の「私は城に住む鼻の長い魔法使い」はエレファント＆キャッスル駅。近くに Identity とかかれたケースを持っている人がいて （A case of Identity）、その人の膝の部分には U の文字がある。 最後の「全てを終わらせろ、白い背中を２本の剣で貫いて」はマイセンの店。近くにあった糸の飾りについていた文字は R。

結局、見つかった文字、T, N, A, S, U, R を並べ替えると、Saturn となった。それは土曜日のことかもしれない。 一方、暗号文が示していた場所を地図上でつないでみるとテニスのラケットの形になった。それはウインブルドンを意味しているのかもしれなかった。 ハーデスは、昨年全仏オープンでミネルバの優勝に賭けて外し、母親に手術を受けさせられなくなったようだった。それでミネルバを恨んでいる可能性があった。

そこで、小五郎、蘭、コナン、阿笠博士はウインブルドンに向かう。ダイアナのおかげで屋外の大型スクリーンで観戦できることになった。 試合は、ミネルバの調子がおかしいようだ。コナンはアポロのチケットをもらってセンターコートに入る。 良く見ると、ミネルバは、ボールを使って点字で HELP の字を書いているのだった。そこで、コナンは I'll help you!! I'm a Holmes' apprentice!! と声をかける。すると、点字は GAME SET DEATH MOM に変わった。 つまり、母親のジュノが標的になっているということだ。爆弾のスイッチを押される前にコナンは観客席からハーデスを探し出さないといけない。

ミネルバが粘りまくっている間にコナンはハーデスを見つける。ミネルバもそれに気づいて、テニスボールをハーデスに当て、 さらにそれをコナンが蹴ってハーデスをノックアウトする。ハーデスは、工藤優作が待機させていた警察に捕まる。

最後に、新一がビッグベンの横の橋で蘭に好きだとはっきり言っていたことが明かされる。

• 阿笠博士を誘拐した男二人

少年探偵団がシャッターの降りた廃ビルに侵入して、缶蹴りをする。上の階に行った元太が 壁を叩くような音を聞く。２回、５回、２回聞こえて止む。252 は東京消防庁の「要救助者あり」の信号だ。

皆で上の階に行って調べてみると、解体業者らしい男二人がいて、壁を叩いていた。 しかし、コナンは彼らの様子がおかしいことに気付き、誰かが監禁されていると推理する。

コナンは警察に連絡しようとするが、その前に男二人に見つかる。サッカーボールを蹴って倒そうとするが、 一人が開いた扉に当たって跳ね返ったボールが運悪くコナン自身に当たる。コナンは捕まってしまう。 次に灰原が囮になって捕まり、ほかの３人（元太、光彦、歩美）を逃がす。 ３人は逃げたものの男二人の脅し文句にビビッて警察には連絡しない。

３人はロッカーに隠れている。コナンは３人にコツコツという音を使って、バラバラなところにある携帯電話を鳴らすように指示を出す。 男二人を部屋から遠ざけて離れさせる作戦だ。それがうまくいって、コナンは一人を麻酔銃で倒す。 その後、沖矢昴が助けに来てもう一人を倒す。監禁されていたのは阿笠博士だった。

最初の 252 は、阿笠博士は「要救助者あり」とは知らず、「すぐ警察を呼べ」のつもりで壁を蹴ったのだった。

• 辻栄尊作：米花大学４年生
• 蜂谷貴市：米花大学４年生
• 唯見安菜：米花大学４年生
• 村主睦：米花大学４年生
• 橋口：１か月前に自殺

すでに概要は書いたので、 ここでは、登場人物の名前の由来についてまとめておく [参考： 青山先生のもじり方【７１巻～８０巻】 in blog "Mysterious Colors"]。 すべてホラー映画でまとめてある。

• 辻栄尊作（つじえい そんさく）：ホラー映画『１３日の金曜日』シリーズに登場する殺人鬼ジェイソン (Jason Voorhees)
• 蜂谷貴市（はちや きいち）：ホラー映画『チャイルド・プレイ』シリーズに登場する殺人鬼チャッキー (Chucky)
• 唯見安菜（ただみ あんな）：ホラー映画『オーメン』シリーズに登場する悪魔の子ダミアン (Damien)
• 村主睦（すぐり むつみ）：ホラードラマ『グリム (Grimm)』シリーズ、もしくはホラー映画『スクリーム (Scream)』シリーズ
• 橋口：橋口卓明監督（ホラー映画『kuchisake 口裂け』など）、もしくは漫画家橋口たかし（漫画『最上の命医』）

• 浦船正男：2806 号室に新しく越してきた一家の息子
• 植村：前の 2806 号室の住人、磯部商事社員
• 桧田：日売テレビプロデューサで、交通事故に遭った

コナンが風邪で臥せっていると、少年探偵団からカルタ取りへのお誘いの電話がくる。 コナン以外は歩美ちゃんの家にいる。すると歩美ちゃんの家に突然男の子（正男君）がやってきて悪い奴らが 家に来ているという。すると、その子の両親らしい人がやってきて連れ戻す。コナンは警察を呼べと言ったが、 灰原らは半信半疑。近所の人のうわさだと正男君はいたずら小僧らしい。

灰原らは正男君の家に行ってカルタ遊びをすることにする。正男君は、「る」「こ」「に」「て」の札を 取った。さらに、正男君はトイレに行くと言い出し、諏訪湖の毛ガニのタオルを出してと母親らしき女に言う。

灰原は、そのカルタの札が「たすけて」の暗号だと気付く。そして、正男君の母親がトイレに監禁されていることも。 しかし、灰原が話していたのを犯人の男女は携帯電話を使って聞いていた。危機一髪の時に 高木刑事が郵便局員を装ってやってくる。コナンが連れてきたのだ。コナンは、麻酔銃とサッカーボールで犯人を捕まえる。 犯人の男女は、元の住人の植村になりすまして、植村が桧田に送ったはずの磯部商事の脱税の証拠を 隠滅しようとしていたのだった。

• 青梅岳道：保科家執事
• 保科瑠華子：保科家当主
• 軽辺定悟：建築家
• 周防知秋：内装デザイナー
• 古垣倫作：時計職人

保科家の女主人に２年前から毎年誕生日の前に殺人予告が送られてくるという。 小五郎はその相談を受けて、蘭とコナンを連れて屋敷に出かける。

迎えた女主人の保科瑠華子は、時計を収集しており、その上やたらと時間に厳しい。 大時計のメインテナンスは古垣が行っている。以前は、周防の兄がメインテナンスをしていたが、 修理中に事故で亡くなり、その後は大時計の制作者でもある古垣が行うこととなった。

瑠華子の誕生日パーティーで、ケーキのロウソク消しの時に演出で暗くなった。 すると、瑠華子の悲鳴がした。明かりがついてみると、瑠華子は胸を刺されて殺されていた。 犯人は窓から逃げたように見えたが、足跡がない。

犯人は軽辺だった。眠りの小五郎推理ショーで明かされたことによると、軽辺は傘の先に 付けた凶器で瑠華子を刺したのだった。その傘を窓から井戸に落とす仕掛けを作っておいたのだった。 動機は、亡くなった時計技師の恨みを晴らすためだった。

• 小倉功雅（かつまさ）：ラーメン店店長
• 大橋彩代（さよ）：アルバイト
• 西津徳盛（さいず とくもり）：不動産会社社長
• 谷中篤：理髪店店長

蘭が空手の練習で学校に泊まることになったので、小五郎とコナンは「ラーメン小倉」で夕食とすることにする。 店の買収をしようとしている西津がやってきて、圧力をかけてくる。その後、近所の理髪店の谷中がやってくる。 皆、名物の閻魔大王ラーメンを注文する。

突然、ラーメンを食べた西津が苦しみ始めて、間もなく死ぬ。青酸系の毒物のようだった。西津の上着の 内ポケットから青酸カリが見つかったことから、自殺や事故ということも考えられた。

コナンが眠りの小五郎推理ショーで真相を解明した。谷中が、自分の理髪店で西津の眼鏡に毒を塗ったのだった。 ラーメン店に入った時、眼鏡が曇ったので、西津はそれに触れてしまった。その毒がラーメンをすすった時に 体内に入ってしまったというわけだった。動機は地上げをされていたことだった。