「名探偵コナン」のコンビニ向け再編集版。比較的初期の冬の話が収録されている。 それぞれのストーリーの年月日を推定してみると、コナンが小学校1年生のまま何年も過ごしていることが分かる。
著者 | 青山 剛昌 |
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シリーズ | My First BIG |
発行所 | 小学館 |
刊行 | 2017/01/25、刷:2020/01/01(2刷) |
入手 | 福岡西都のセブンイレブン九大学研都市駅東店で購入 |
読了 | 2020/02/24 |
「名探偵コナン」のコンビニ向け再編集版。比較的初期の冬の話が収録されている。 それぞれのストーリーの年月日を推定してみると、コナンが小学校1年生のまま何年も過ごしていることが分かる。
巻 | 事件名 | Files | 登場人物 | 事件の概要 or 関連事項 | 舞台設定や年月日に関して |
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19,20 | 競技場無差別脅迫事件 | 9 狙われたボール、10 5万6千人の人質、1 遠くからの眼 |
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少年探偵団がサッカー天皇杯決勝戦を観戦している。すると、すぐ前のグラウンドにあるボールに銃弾が撃ち込まれる。 一方、日売テレビの金子に、5000万円を用意しないと競技場内で銃を乱射するという脅迫の電話がかかってくる。 警察と少年探偵団は、競技場内で電話や双眼鏡のようなものを使っている人物を探すが、見つからない。 現金を受け取りに来た男は見つけたものの、仲間が電話で観客を撃ち殺すと脅したので、逃げられてしまう。 電話の男はさらに10億円を要求する。 テレビカメラの映像を見てみると、現金を受け取りに来た男がすぐに画面から逸れることがわかった。 そのことから、コナンは、その映像を撮っているカメラマンが犯人だと気づき、サッカーボールで倒す。 犯人が日売テレビを狙った理由は、以前の銀行強盗の計画が日売テレビのイベントのおかげで頓挫したことの恨みだった。 |
舞台は1月1日のサッカー天皇杯決勝戦が行われている国立競技場である。 年がいつかということだが、サッカーのワールドカップがフランスで行われた年だとわかるので、1998 年だと確定できる。 コミックス 19 巻も 1998 年に出版されている。 漫画では、東京スピリッツとビッグ大阪が対戦し、ビッグ大阪が優勝しているが、 実際は、鹿島アントラーズと横浜フリューゲルスが対戦し、鹿島アントラーズが優勝した。 |
20 | 奇術愛好家殺人事件 | 2 逃げろ!、3 雪原の中で…、4 怪しい動き、5 探索、6 発露 |
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園子がインターネットの「奇術愛好家連盟」のオフ会に行くというので、小五郎とコナンが会場のロッジまで送っていく。蘭は園子と一緒に参加する。 ボードリーダーの「脱出王」と「影法師」がまだ来ていない。小五郎とコナンは、帰り道、「脱出王」の西山が殺されたことを ラジオニュースで知り、死体のそばのパソコンモニターに「まずは一人目 影法師」と書いてあったという報道を聞いて、蘭と園子が 心配になって、引き返す。すると、途中の吊り橋が燃えていた。コナンは燃える橋を走って渡るが、小五郎は渡れず警察に連絡することにする。 コナンは、ロッジの前で「早くここから逃げろ」と言った後、高熱で倒れる。しかし、吊り橋が無くてはいずれにせよ逃げられない。 連盟の面々はとりあえず今晩の役回りを決める。仮のリーダーが黒田、風呂焚き係が田中、宴会部長が浜野になる。浜野は手品のネタを考えるために部屋に行く。 コナンが起きてきて、西山が殺されたことを皆に告げる。そのことを浜野に知らせようと皆が浜野の部屋まで行ってみると、浜野が裏庭で死んでいるのが見つかった。 雪原になっているのに周囲には足跡もない。絞殺されていた。 冷えてきたので、田中が自分の部屋に服を取りに戻ると、矢が飛んできた。それから時を置かずして階下の風呂場にも矢が飛んできた。 コナンは、園子に麻酔銃を使って、推理クイーン園子の推理ショーで真相を明らかにした。犯人は田中だった。田中は風呂焚きに行ったふりをして、 風呂焚き場の廂から二回に侵入して、浜野を待ち伏せした。田中は、ボーガンを使って紐を裏庭にめぐらし、ロープウェイのようにして死体を裏庭に降ろした。 飛んできた矢も、ボーガンと紐と錘を使ったトリックだ。 田中は、奇術師の春井風伝の孫だった。春井が脱出奇術中の事故で死んだのを嘲るようなチャットを西山と浜野がしたのを、田中は許せなかったのだった。 最後に、土井塔が怪盗キッドだったことが分かる。土井塔克樹という名前は、怪盗キッドのアナグラムだ。 キッドは、春井の昔のステージネームの「イカサマ童子」をハンドルネームにしている人物に不審を感じてここに来てみていたのだった。 |
小五郎が新年会に行くといっているので、1月の話であることは確かである。しかし、年に関しては情報がない。 舞台は山奥のロッジだが、どこであるかは書かれていない。しかし、警視庁の目暮警部が出動しているところから見て、 東京都内ではあるのだろう。東京で山奥とすれば、奥多摩の方だろうか。 |
25 | よみがえる死の伝言 [ダイイングメッセージ] | 1 仲間外れ!?、2 死者は語らず、3 手探りの言葉 |
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蘭、園子、コナンが屋外スケートリンクでスケートをしようとしている。すると、伊丹千尋がぶつかってくる。彼女は、クレー射撃仲間の三沢、佐野、小松、織田と スケートをしに来ていた。このスケート場では夜7時から花火が行われていた。 花火が始まって少ししたところで、園子の悲鳴が聞こえた。トイレからだった。行ってみると、伊丹千尋が銃殺されていた。犯行時刻は花火が始まったのと同時と見られた。 壁には血でSの字が書かれており、銃が佐野泉のものであることから、佐野がまず犯人として疑われた。しかし、佐野には花火を最初から見ていたというアリバイがあった。 一方、アリバイがないのは織田だった。そこで、次に織田が疑われた。 コナンは、眠りの小五郎推理ショーで、犯人を佐野泉と名指しした。銃声は花火の音と同時ではなく、ピュウという音の後に銃を撃って、花火に似せた音を作っていた。 花火が始まったのはその後である。佐野は、アリバイのない織田に罪を着せようとしたのだった。動機は、半年前に仲間の成田が自殺した原因を作ったから。成田は、 伊丹千尋にフラれて自殺したのだった。さらに、織田が千尋と泉の二股をかけていたと佐野は思い込んでいたので、織田に罪を着せようとした。しかし、その二股の話は誤解だった。 |
舞台はトロピカルランドのスケートリンクである。屋外スケートリンクであることから考えて、12月から2月くらいまでの間の冬期のいつかである。 トロピカルランドのモデルは基本的には志摩スペイン村 とのことだが、志摩スペイン村にはスケートリンクはなさそうなので、スケートリンクに関しては作者が加えたものだろう。 |
57 | 逃亡者 | 8 逃亡者 |
漫画版は1回読み切りで、長らくテレビ版がなかった。テレビでは、2015年、これにオリジナルストーリーを追加して『謹賀新年 毛利小五郎』として放映された。 |
小五郎が最初の場面で 1 月 7 日(日)の新聞を読んでいる。年のところは隠してある。1 月 7 日が日曜日なのは、2007 年(この57巻が発行された年)、 2001 年、1996 年などである。コミック出版の 2007 年と考えるのが妥当だろう。 |