武器としての「資本論」

著者白井 聡
発行所東洋経済新聞社
電子書籍
電子書籍刊行2020/04/23 (v1.0)
電子書籍底本刊行2020/04/10
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読了2021/02/06
参考 web pages本書に関する著者 tweet とそれに対する反応

100分de名著」で『資本論』が取り上げられたのをきっかけに、 もう一つくらい解説書を読んでみようかなと思って読んでみた。 本書では、マルクスの考え方を現代日本に引き付けてわかりやすく解説してある。 現代日本は、資本主義(とくに新自由主義)に呑み込まれていてしかもデフレなので、搾取が横行している。 そこで、マルクスの考え方が現代社会の分析にも役立つことが分かる。それとともに『資本論』が現代にも生きる 豊かな内容を含んでいたことがわかる。

サマリー

第1講 本書はどんな『資本論』入門なのか

全3巻のうち第1巻を中心にして紹介していく。

第2講 資本主義社会とは?~万物の「商品化」

第3講 後腐れのない共同体外の原理「無縁」~商品の起源

第4講 新自由主義が変えた人間の「魂・感性・センス」~「包摂」とは何か

第5講 失われた「後ろめたさ」「誇り」「階級意識」~魂の「包摂」

第6講 「人生がつまらない」のはなぜか~商品化の果ての「消費者」化

第7講 すべては資本の増殖のために~「剰余価値」

第8講 イノベーションはなぜ人を幸せにしないのか~二種類の「剰余価値」

第9講 現代資本主義はどう変化してきたのか~ポスト・フォーディズムという悪夢

第10講 資本主義はどのようにして始まったのか~「本源的蓄積」

第11講 引きはがされる私たち~歴史上の「本源的蓄積」

第12講 「みんなで豊かに」はなれない時代~階級闘争の理論と真実

第13講 はじまったものは必ず終わる~マルクスの階級闘争の理論

第14講 「こんなものが食えるか!」と言えますか?~階級闘争のアリーナ