名探偵コナン 61~63 巻

著者青山 剛昌
シリーズ少年サンデーコミックス
発行所小学館
電子書籍
掲載時期2020/02/15--2020/03/05(公式アプリ)
入手名探偵コナン公式アプリ
読了2020/03/05

スマホアプリ「名探偵コナン」で毎日一話ずつ無料で読める漫画のメモの続き。

事件のサマリー

事件名Files登場人物事件の概要 or 関連事項トリック
61推理対決! 新一vs.沖矢昴8 紙飛行機、9 メッセージ、10 レスキュー
  • 沖矢昴:東都大学工学部の大学院生
  • 代田育雄:造船会社社長

最近、都内で水玉模様のついた紙飛行機がたくさん飛ばされていると話題になっている。

一方、蘭は園子と新一の家を掃除に行く。すると沖矢昴がいた。コナンは沖矢のことを蘭に伝えていないことを思い出し、 怪しい人ではないと慌てて電話する。園子は、沖矢の鋭い観察眼を見て、新一と推理対決させることを思いつく。 題材は、話題の奇妙な紙飛行機だ。新一にはメールで紙飛行機の写真を送る。 すると、沖矢も新一もこれらの紙飛行機に描かれた模様がモールス符号のSOS信号であることを直ちに見破る。 その前の日の紙飛行機にはアンテナマークが描かれていた。これは携帯の圏外にいるということだろう。 折しも、造船会社社長の代田が誘拐されており、誘拐犯は自殺したとのニュースが流れている。 とすれば、紙飛行機は代田社長が監禁場所から飛ばしているのかもしれない。

今日の紙飛行機の暗号は「米花」と読めるものだった。沖矢も新一も監禁場所は米花タワーマンションだと推理する。 犯人が自殺していることから、代田社長は長期間飲まず食わずとも考えられた。そこで、蘭が救出に向かう。 果たして、代田社長は監禁場所に放置されており、蘭が救出に成功した。

紙飛行機の暗号解読
61, 62真犯人からの届け物11 隠滅、1 偽りの友情
  • 榎本梓:喫茶ポアロのウェイトレス
  • 鳥平貴文:殺された証券マン
  • 榎本杉人:梓の兄で、鳥平の部下
  • 河瀬透治:杉人の同僚の証券会社社員

小五郎、蘭、コナンが喫茶ポアロで食事をしている。榎本梓の顔色が悪い。兄の杉人が上司の鳥平を殺害した疑いがかけられているという。 鳥平はライフルで撲殺されていた。杉人はアパートにもおらず、会社も無断欠勤しているという。

小五郎、蘭、コナンと高木刑事、千葉刑事は梓のアパートに行く。すると、杉人からの荷物が届く。中身はクッキーだった。 梓がスーパーに行くというので、高木刑事が付いてゆく。ところが、下着売り場で梓に逃げられてしまう。

犯人は河瀬だった。クッキーを送ったのは河瀬で、クッキーにかかっていたリボンに場所を書いて梓を呼び出したのだった。 それに気付いたコナンが佐藤刑事をその場所に向かわせて、河瀬は逮捕された。 河瀬は、会社の金の使い込みが鳥平にバレたので鳥平を殺したのだった。その罪を杉人になすりつけようとしたのだが、 杉人が梓に送った写メがアリバイになる事に気づいて、梓を呼び出して殺そうとしていた。

リボンと写メの意味
62柔よく謎を制す2 イカロスの翼、3 返し技、4 ケガの功名
  • 有沢悠子:柔道70キロ級の元全日本チャンピオン
  • 梶本創(はじめ):柔道81キロ級の金メダリスト
  • 有沢嗣郎:悠子の夫、商社マン

妃英理が、有沢悠子から夫の嗣郎がストーカー被害にあっているという相談を受ける。 悠子が嗣郎に電話してみると、今、通夜に行っていて、夜の9時25分には帰っているという。 そこで、有沢悠子、英理、蘭、コナンはホテルで夕食を一緒に食べてから、有沢の家に行く。 すると悠子の夫の嗣郎が納戸で絞殺されていた。電話をしたのは夜の7時半ころ、死亡推定時刻は夜の9時ころというタイミングである。

英理は、悠子の言動などに不審な点があることに気づいて、彼女が犯人だと見抜く。悠子は嗣郎が浮気をしていることに気付いていた。 嗣郎が通夜に行っているというのは嘘でホテルにいるのだと見抜いていた。そこで、悠子は夕食途中に抜け出して、嗣郎を絞殺していたのだ。 英理は、悠子に自首を勧める。

果たして、犯人は悠子だった。悠子は、嗣郎の浮気相手が尊敬する梶本創の奥さんだったことが許せなかったのだ。 英理は、ひょっとすると嗣郎は浮気をしているふりをしていたのではないかという推測を述べる。それは、悠子が梶本に夢中だったから。 悠子は、素直に自首をした。

夫の嗣郎が電話トリックを使ったのを逆用
62殺人犯、工藤新一/新一の正体に蘭の涙5 憎悪の村、6 失われた記憶、7 工藤新一の殺人、8 死羅神様(しらがみさま)、9 止まらぬ涙、10 正体
  • 屋田誠人(おくだ まこと):工藤新一を呼び出した男
  • 城山数馬:警察官
  • 日原滝徳(ひのはら たきのり):元村長
  • 日原鐘子(ひのはら しょうこ):滝徳の妻
  • 日原大樹:滝徳と鐘子の息子
  • 氷川萌生(ひかわ もえぎ):誠人の同級生
  • 河内深里(かわうち みさと):新聞記者

概要はすでに書いたので、ここでは 物語の舞台についてまとめる。

物語は、奥穂町のはずれの東奥穂村というところで起こる。奥穂の名前の由来は Oxford だろうというのがネット上では定説のようである。 ひょっとすると、奥穂高とかけるつもりもあるかもしれない。しかし、東奥穂村があるのは、奥穂高岳のある岐阜県と長野県の県境ではなく、 東京都内ということになっている。

東京都内で山奥ということであれば、奥多摩あたりがイメージされているはずで、実際、犯人の屋田誠人(おくだ まこと)の名前は 奥多摩町から、1年前の事件の犯人の日原滝徳(ひのはら たきのり)村長の名前は檜原(ひのはら)村もしくは 奥多摩町日原(にっぱら)から それぞれ取られているようである。奥多摩町日原には、滝、鍾乳洞、巨樹があり、それぞれ滝徳、鐘子、大樹の家族の名前の由来となっているのだろう。

ただ、やや不思議なのは、奥多摩町の日原地区は奥多摩の西の端なので、西奥穂村にしてもよさそうなのに、東奥穂村となっていることである。 ひょっとすると、檜原村が奥多摩町の南東にあることからそうしているのかもしれないし、東にある Oxford もしくは奥穂高というつもりかもしれない。

さらに、現在の奥多摩町が昭和30年に氷川(ひかわ)町、古里(こり)村、小河内(おごうち)村が合併してできたことに因んで、 氷川、河内深里という名前の登場人物が出てくる。

ところで、登場する死羅神様に関しては、図像的には西洋のルシファーを思わせる。「しらがみ」には髪が白いという意味もありそうだ。 しかし、この漢字の使い方は昔のヤンキーとか暴走族っぽい。

犯人の顔の整形
62, 63本当に聞きたいコト11 ホントに聞きたいコト、1 オレの推理、2 推理の答え
  • 古城郡平(ふるき ぐんぺい):走り屋レッドコメッツの元リーダー
  • 溝端理子:郡平の元恋人
  • 忠田篤男:走り屋ブラックスターズのリーダー
  • 下鳥太志:郡平のチームにいて事故死した下鳥章の父親

概要はすでに書いたので、ここでは 推理が成立したポイントについてまとめる。

高速道路における殺人で、普通だと容疑者を絞りにくい。ところが、まず、たまたま高木刑事と佐藤刑事に途中で会って、 彼らに頼むことで料金所を封鎖することができた。次に、たまたま被害者が乗ったインターチェンジでは ETC が壊れていたので、 そこから乗った車は通行券を持っていた。それで、同じインターチェンジで同じくらいの時間に乗った車が3台だけだということで 容疑者を絞ることができた。そこで、限られた容疑者という推理ものの舞台設定を作ることができた。

ただし、今ならライブカメラ映像の分析で疑わしい車を絞るということも考えられるかもしれない。ただ、その場合は、 時間がかかるだろう。

パワーウィンドウと釣り糸を使った絞殺
63回転寿司ミステリー3 回る凶器、4 狙い撃ち、5 毒物のありか
  • 我妻留造:客
  • 相園修:客
  • 並木段児:店長
  • 武村咲子:客

概要はすでに書いたので、ここでは 推理のポイントについてまとめておく。

  • 犯人は注射器か何かでお手拭きのビニール袋の中に毒を仕込んでいた。
  • お手拭きは、店長と我妻(被害者)がもめていたときにすり替えた。
  • 我妻が倒れて騒ぎになっているときに、毒入りのお手拭きを皿に乗せた。最初に取った皿に乗せれば、自動廃棄される。
毒の仕込み場所