名探偵コナン 63~65 巻

著者青山 剛昌
シリーズ少年サンデーコミックス
発行所小学館
電子書籍
掲載時期2020/03/06--2020/03/27(公式アプリ)
入手名探偵コナン公式アプリ
読了2020/03/27

スマホアプリ「名探偵コナン」で毎日一話ずつ無料で読める漫画のメモの続き。

事件のサマリー

事件名Files登場人物事件の概要 or 関連事項トリック
63犯人は元太の父ちゃん6 猪・鹿・蝶、7 八百一と尺八と一品、8 選手権の目的
  • 小嶋権作:小嶋グループ会長、コジマさん選手権のスポンサー
  • 小嶋文太:選手権勝ち残り者
  • 小嶋元次:選手権勝ち残り者
  • 小嶋岩吉:選手権勝ち残り者

全国コジマさん選手権大会なる奇妙な大会に元太の父親が参加するという。参加資格は苗字がコジマだということで、 商品は高価な猪の掛け軸と高額賞金だ。大会の進行は実に奇妙で、体力勝負、歌の勝負、漢字の勝負があったのだが、 成績の良いはずの参加者が次々に落とされていた。元太の父親は最後の3人に残った。残りは早押しクイズの勝負になる。 クイズが始まる前、スポンサーのコジマ権作はその3人(文太、元次、岩吉)にある文字列を読ませた。文太は八百一、元次は尺八、岩吉は一品と読んだ。 それを聞いた権作は、何かが分かったようだった。

少年探偵団をはじめとする人々がクイズ観戦を待っているとき、大会の中止が告げられた。 小嶋権作が階段から落ちて血を流していたからだ。

権作は、かつて猪の掛け軸と組になる鹿と蝶の掛け軸を盗賊団百鬼夜行に盗まれていた。その頭領の名前がコジマだったらしい。 コジマさん選手権は、権作がその頭領をあぶりだすために仕掛けたものだった。体力勝負は靴のサイズを見るため、 歌の勝負は声質を見るため、漢字の勝負は左利きを探すためのものだった。 最後に文字列の読み方から、岩吉がその犯人であることが権作にはわかったのだ。 権作に追い詰められ、その文字列を書いた紙の取り合いになって、権作は階段から落ちて死んだのだった。

コジマさん選手権の意図
63霧にむせぶ魔女9 銀白の魔女、10 白のFD、11 魔女の正体
  • 間船昭:白のFDのドライバー
  • 江頭頼人:間船の連れ
  • 川相晴華:白のFDのドライバー
  • 半藤留実:川相の連れ
  • 平良靖枝:白のFDのドライバー
  • 遠田陣也:平良の連れ

群馬県の冬名山の霧の中を小五郎の運転する車が走っている。蘭とコナンも一緒だ。すると、検問があり、山村刑事もいる。 山村刑事によると、伝説の女性ドライバー「銀白の魔女」がいて、最近このあたりで勝負を仕掛けていて危険だという。

後日、小五郎は蘭とコナンとともに「銀白の魔女」を釣るためにふたたび冬名山を訪れる。すると果たして白い FD RX-7 が 勝負を仕掛けてきた。小五郎は、その車に誘われて、道のない方向に行きかけるが、コナンが危うく止める。

山村刑事に電話をして、白のFDを検問で止めてもらうと、3台いた。江頭・間船の男二人、川相・半藤の女二人、平良・遠田の男女だった。 が、そのときは誰が犯人かわからなかった。

後日、小五郎と蘭とコナンは再び冬名山を訪れる。コナンには犯人の推理ができていた。江頭・真船の二人組だ。 果たして、再びその二人の FD が勝負を仕掛けてきたので、山村刑事と一緒に捕まえた。動機は、走り屋をビビらせて一掃したかったとのこと。 しかし、二人は山村刑事の隙を突いて逃げ出す。そこへ、佐藤刑事が運転する赤の FD が現れ、二人を捕まえる。 伝説の魔女は、実は佐藤刑事のことだった。佐藤刑事が本気でドリフトするときには、叫ぶ癖がある。

釣り竿とランプを使って走り屋を惑わす
64魚が消える一角岩1 一角岩、2 サバ・コイ・タイ・ヒラメ、3 殺気
  • 江尻太志:釣り人、45巻「丸見え埠頭の惨劇」に登場していた
  • 井田巌:漁師、迎えの船の操縦者、同じく45巻に登場
  • 大戸六輔:別の船の若者ダイバー
  • 青里周平:別の船の若者ダイバー
  • 開田康次:別の船の操縦者
  • 赤峰光里:金融会社社長令嬢

少年探偵団が釣りに来ている。阿笠博士が忙しいということで、今回は釣りの間は江尻太志が子供たちの面倒を見て、 沖矢昴が井田の船で迎えに来た。帰りに一角岩に寄ってみる。すると、岩に「サバ、コイ、タイ、ヒラメ」の落書きがあってフィンがはさまっていた。 あたりを探してみると女性が死んでいた。死んだのは数時間前のようだった。女性のものと思われるダイバーズウォッチの FISH という文字が削られていた。

横溝重悟警部が捜査にやってくる。被害者は社長令嬢の赤峰光里で、大戸、青里、開田のダイバー仲間と3日前にダイビングに来ていた。 社長令嬢は「後はヨロシク♡」というメールを出して行方不明になっていて、彼らも心配になって捜しに来た。

コナンはダイイングメッセージの意味を読み取って犯人が分かった。「サバ、コイ、タイ、ヒラメ」を漢字にして 「鯖鯉鯛鮃」にして、そこから FISH すなわち魚偏を削ると「青里周平」になるというわけだ。彼は、光里を一角岩に置いてけぼりにすることで 殺したのだった。動機は、半年前の事件だった。光里は、自分を助けに来たダイバー仲間の義郎を見殺しにしていた。

ダイイングメッセージの解読、口紅の証拠
64初恋の傷跡/過去を呼ぶ傷跡4 傷、5 思い出の少年、6 ガリ君
  • 庄堂胡桃:依頼人
  • 保谷泰輔:庄堂の執事
  • 楠本隆平:背中に横一文字に傷のある茶髪の男
  • 伴場創吾:胸元に横一文字に傷のある色黒の男

庄堂胡桃という盲目の令嬢が、子供のころ居眠り運転の車から自分をかばって大怪我をした少年を見つけてほしいと小五郎に依頼する。 本名はわからず、「ガリ君」と呼ばれていたという。庄堂は、彼に宝くじであたった1億円を進呈したいという。 このことがニュースで流れたので、名乗り出た人が二人いるという。楠本隆平と伴場創吾だ。

庄堂の屋敷に行って見ると、楠本と伴場がいた。さらに、外から何者かが見ている気配にコナンが気づいた。小五郎とコナンが外へ出てみると、 高木刑事、千葉刑事、目暮警部、松本警視がいた。20 年前、松本が左目のところを負傷した事件で、 松本は犯人に真一文字に傷を負わせていたはずだった。それがその名乗り出た二人のどちらかだろうということで、見張っていたのだった。

思い出の少年の手がかりとして、寿司と紅ショウガが好きだったことがわかってくる。さらに執事の保谷の背中に小さな傷が横一文字に付いていることも。

コナンは、楠本、伴場、保谷が夜食に寿司を食べるように仕向けた。保谷は真っ先にガリ(ショウガ)を平らげた。 さらに、子供のころについた傷が成長とともに大きくなることはない。それらのことから、探している「ガリ君」は保谷であることがわかった。 保谷は謙虚だったので、名乗り出なかったのだ。コナンと蘭に背中を押されて、保谷は庄堂に名乗り出ることにした。

ということで、伴場と楠本は偽者だった。松本警視、目暮警部がやってきて、楠本を追及する。20 年前の犯人は、 背中に傷がある男ではないかと推測されるからだ。しかし、楠本はある男の真似をしてつけた傷だと言う。

「ガリ君」と傷の意味
64新たなる傷跡と口笛の男/古き傷跡と刑事の魂7 口笛の男、8 つながり、9 ESWN、10 よくあるパターン
  • 平棟堂次:犯罪心理学者
  • 森村警視:20年前の事件で殉職した警察官
  • 坊川舞子:20年前に殺された医者の坊川継治の妻
  • 麦田秀邦:20年前に殺された理工学部准教授の麦田篤則の弟
  • 鍋井永貴:15年前に殺された弁護士の鍋井進の息子
  • 雀荘主人:被害者3人と平棟が通っていた雀荘の主人
  • 鬼保独郎:強盗殺人犯

松本警視らは、前のエピソードに引き続いて、20年前と15年前に合わせて3人+警察官1人を殺した連続殺人犯を探している。 彼は、背中に横一文字の傷があるはずで、Let It Be の口笛を好んで吹いていた。 もうすぐ時効になるということで、テレビでも扱われている。 テレビでは、犯罪心理学者の平棟が犯人を挑発するような発言をしている。

一方、少年探偵団は、歩美のマンションに遊びに行く。平棟はそこの住人らしい。 コナンは、灰原から Let It Be の口笛を吹く男とマンションのエレベーターですれ違ったと聞き、平棟の部屋に行ってみる。 すると平棟が殺されていた。背中に Z の形の大きな傷があった。 過去に殺された人物の体には E、S、W と刻まれていたから、次は N になると思われていたが、Z だった。 平棟はコンピュータのキーボードに control + c のダイイングメッセージを残しており、右手はマウスのコードをつかんでいた。

高木刑事は、コナンとともに過去3人の被害者の遺族に会いに行く。コナンはその3人の話しから、被害者3人の接点に気付く。 彼らは、土曜の夜に麻雀をやっていた仲間だったのだ。実際、被害者3人と平棟が通っていたという雀荘を探し出すことができた。 彼らは推理好きで、麻雀をしながらよく推理談義をしていたらしい。

その4人の麻雀仲間とよくもめていた客がいた。それは強盗殺人犯の鬼保独郎で、最近出所したばかりとのこと。 警察は彼の身柄を拘束する。そして、犯人の声を子供のころに聞いたことがあるはずの鍋井永貴を呼び出す。

コナンは、15年前と20年前の連続殺人犯が平棟だったと推理した。control + c とマウスは、コピーキャットの意味で、 平棟殺しの犯人は鍋井永貴だったと考えた。背中の Z の傷は元々あった真一文字の傷に新たな傷を付け加えたものだと考えられる。 一方、鍋井永貴を呼びに行った高木刑事は、鍋井に襲われ負傷したが、コナンと一緒にいた佐藤刑事からの知らせで応援に来た 警察に捕えられる。高木は殺されそうになるが、運良く死を免れる。

平棟が麻雀仲間を殺した理由は、警官から気付かれずに拳銃を掠め取るという完全犯罪を行ったことをなじられたから。 鍋井永貴が平棟を殺したのは、復讐である。

最後に、病院の病室で、高木刑事と見舞いに来た佐藤刑事との初めてのキスシーンがある。

麻雀用語、ダイイングメッセージ
64, 65怪盗キッドvs.最強金庫11 鉄狸、1 潜伏、2 解錠
  • 後藤善悟:鈴木次郎吉のボディーガード
  • 秋津益彦:鈴木次郎吉の使用人
  • 瀬戸瑞紀:鈴木次郎吉のメイド

怪盗キッドから鈴木次郎吉に金庫を開けるという挑戦状が届く。 その金庫は、幕末のカラクリ師の三水吉右衛門が作った「鉄狸」という非常に厳重なものだ。 しかし、その予告状は偽物かもしれなかった。中森警部と小五郎らは鈴木次郎吉宅に行ってみるが、 次郎吉からは手出し不要と言われる。彼らが「鉄狸」を見せてもらって、ちょっとして戻ってくると、 今度は本物の怪盗キッドの予告状が「鉄狸」の前室に落ちていた。

今回は鈴木次郎吉の様子がおかしい。警察の捜査を妨害してばかりいる。しかも、金庫のチェックをした後、 茶木警視と会食すると言って外出する。しかし、その茶木警視との会食が嘘だとわかり、警察は、鈴木治郎吉が 怪盗キッドの変装とみて鈴木次郎吉を追い始める。

がらんとなった金庫室にコナンが入る。すると、メイドの瀬戸が金庫を開けようとしていた。彼女こそが 怪盗キッドの変装だった。実は、今回は、治郎吉が怪盗キッドに金庫を開けてくれるように依頼したのだった。 治郎吉の愛犬ルパンが誤って金庫の中に閉じ込められて、開け方を書いたメモもルパンのバンダナの裏に書いてあったので、 治郎吉は開け方が分からなくなり、怪盗キッドに泣きついたというわけだった。ということで、怪盗キッドは 金庫を開けることに成功し、ルパンも救出された。

怪盗キッドが鈴木治郎吉を助けるという意外なシナリオ
65探偵団vs.強盗団[騒然/沈黙]3 運命の人、4 罠、5 揺れる心
  • 赤井秀一に似た火傷のある男:実はバーボン(安室透)

概要は前に書いたので、 少年探偵団の活躍を詳しめにまとめる。

少年探偵団が銀行のトイレに行っている間に銀行に5人組の強盗が入る。ジョディがそのうち一人をトイレで 気絶させるが、ジョディは強盗団の他の一人にスタンガンで気絶させられる。

次に、コナンは、変声機と気絶させた強盗の携帯電話を使って、強盗を一人トイレに呼び出し、少年探偵団が 敷き詰めたトイレットペーパーで転倒させ気絶させる。

犯人の狙いを見破ったコナンは、歩美にエレベーターの扉を開けさせておいて、自分と光彦と元太で爆弾を エレベーターに持って行き、エレベーターの中に爆弾を放り込んで爆発させる。

コナンは銀行の窓口に戻ると、人質たちに向かって変声機で声のする方に歩くように指示。 それに従わなかった3人を犯人と特定した。犯人たちは、人質に紛れ込むつもりで、自分たちの目隠しをし、手足を縛っていたが、 予定にない指示に戸惑ったのである。

コナンが入り口を開けようとしたところ、最初にジョディに気絶させられていた一人が起きてきていて、コナンを捕まえる。 その肩を赤井秀一に似た男が撃ったので、コナンは難を逃れる。その銃声で機動隊が突入して、強盗団は逮捕される。

少年探偵団が、強盗団逮捕に大活躍