地球惑星数学及び演習

last update: 2006/05/23
内容:地球科学者向けにアレンジした物理数学の基礎。
対象学年:学部3年

2006 年度前期

科目名:地球惑星数学及び演習

handoutシラバス(2006/04/12版)
吉田担当分シラバス(2006/05/24版) 5/24, 31, 6/07 常微分方程式

各回の内容(吉田担当分)

タイトル内容
1常微分方程式とは何か15/24
2求積法15/24初等解法を 2 通り紹介する。
2-1初等解法その1:変数分離型15/24 Part 1 の初等関数の積分の直接的な応用として微分方程式が解ける場合。
2-2初等解法その2:全微分型15/24 変数分離型を少し拡張した型。 実は、もっと一般的な解法への入り口になっているのだが、そこまで 詳しくはやらない。
3定数係数線形常微分方程式とその周辺25/31 定数係数線形常微分方程式は 数々の取り扱いやすい性質を持ち、完璧に解き方がわかっているために、 物理などでの応用面ですぐに例題に出される方程式のクラスである。 地震波を含めてあらゆる振動・波動の方程式の基本でもあるので、 その意味で地球物理の基本である。Part 4 の Fourier 変換の基礎でもある。
3-11階の定数係数線形常微分方程式25/31 基本の型。
3-2強制項付き定数係数線形常微分方程式25/31 基本の型に外力が加わったもの。本質的には同等な 3 通りの解法を解説する。 (1) 積分因子を見つけて全微分型にする方法 (2) exp(kt) をかける方法 (3) 定数変化法
3-3強制項付き線形微分方程式の性質:斉次解、非斉次解 36/07 強制項付き線形部分方程式に関する基本的な定理。一般解は 斉次解と特解の和の形で書ける。
3-4定数係数線形連立常微分方程式2,35/31,6/07 行列の対角化を利用して連立微分方程式を解く。対角化によって 複数の独立な方程式に分離する。行列を使う重要性がここでわかる。 その点で Part 3 の線形代数と関連している。
3-5高階の定数係数線形微分方程式と連立微分方程式 36/07 高階の方程式は連立1階微分方程式と等価であることを示し、 3-4 を利用して高階の微分方程式が解けることを解説する。
3-6連立方程式:係数行列が対角化できない場合 36/07 係数行列が対角化できないときは Jordan 標準形を用いれば良いことを 簡単に解説する。そうすると、(多項式)×(指数関数)の型の 解が出てくることが分かる。
3-7定数係数線形常微分方程式のまとめ 36/07解は一般に(多項式)×(指数関数)の型になる。