名探偵コナン 神社仏閣エピソード特集

著者青山 剛昌
シリーズ少年サンデーコミックス
発行所小学館
電子書籍
掲載時期2026/01/06--2026/01/21(公式アプリ)
入手名探偵コナン公式アプリ
読了2026/01/21

スマホアプリ「名探偵コナン」に掲載された神社仏閣特集。神社仏閣がどう利用されているかがポイントだ。 『鷲雄山の紅蓮髑髏』以外はすでに読んでいるので、神社仏閣関連事項等をまとめておく。

事件のサマリー

事件名Files以前の読書録神社仏閣関連事項のまとめ
54服部平次との3日間[1] 6 人を飲む部屋、7 幻の死体、8 血痕のカラクリ

舞台を寺にしたことが、主に以下の2つの点で有効に利用されている。

  • 血痕を消すトリックに、畳とその上の仏像がうまく使われている。 仏像が入ったガラスケースの底には畳表が貼ってある。 そこで、畳を並べ替えたうえで、血痕のある場所の上に仏像ケースを置けば、血痕が隠れるという仕掛けだ。
  • 死体を隠した犯人が和尚であったことがその言葉に重みを与えている。「人を言葉で追いつめる探偵を 続けられるのなら肝に銘じておいてください…言葉は刃物」。

なお、寺の名前の「昇岳寺(しょうがくじ)」は、出版社の名前の「小学館」をもじったものであろう。

68猿と熊手のトリ物帖 9 酉の市、10 猿と9、11 天真爛漫

酉の市が舞台となっている。酉の市は 11 月の酉の日に行われる祭りである。

  • 酉の市は関東が中心である。だから、ここ福岡では聞かない。
  • 酉の市は年によって二回ある年と三回ある年がある。本作品内では三回あったことになっている。 本作品が発表された 2010 年の周辺だと、2008 年と 2011 年が三回ある年だった。 とはいえ、特定の年が想定されているようには見えない。
  • 酉の市に出現するひったくり犯人のことを、世間では酉の市のトリと物盗りのトリを引っかけて「トリ男」と呼んでいる ということにしてある。

「ラブリーみくじ」に書かれた文言に蘭の行動が影響されていることがユーモラスに描かれている。

  • 二の酉のとき、園子が、自分が引いたおみくじを蘭が引いたものであるかのようにして読んだ。それによれば、 「男勝りな行動は厳禁!」だったので、蘭はトリ男を空手で倒すのを躊躇して、逃がしてしまった。
  • 三の酉の後で、蘭は自分が引いたおみくじの文句が実は「ありのままの自分でいる事」であることを知ったので、 蘭はためらうことなく犯人の水江を空手でやっつけた。
85太閤恋する名人戦 6 封じ手、7 王手、8 禁じ手 9 妙手

棋士の羽田秀吉(綽名は「太閤」)が主人公なので、東京にある豊臣の武将ゆかりの地が2つ出てくる。

  • 明治神宮の「清正の井戸」が出てくる。 本当に清正が掘ったのかどうかはわからないようである。江戸時代初期、ここに加藤家の下屋敷があったようである。
  • 福島正則の墓も出てくる。福島正則の墓は全国に5つくらい あるようだ。ここに出てくるのは、東京都港区の正覚寺のもので、正確に言えば、お墓というよりは 供養塔のようである。 正覚寺は、福島正則の息子の正利が開いた (ネットのサイトによっては福島正則の外孫が開いたと書いてあるものもある。 どちらが本当かわからない。)寺である。正利は、福島氏が改易になった後、旗本となって江戸に住んでいた。
100不吉な縁結び 9 秘密のお参り、10 見当たり捜査、11 雪だるま

舞台となる杯戸神社のモデルが東京にある渋谷氷川神社であることは、以下の3つの理由で確実である。

  • 描かれている拝殿の形が渋谷氷川神社のものと同一である。 正面の唐破風の上に千鳥破風を重ねた姿が特徴的である。
  • 杯戸神社も渋谷氷川神社も毎月15日が「いいご縁の日」 になっているという縁結びの神社である。
  • 被害者と容疑者の名前、氷高創志、川野寅彦、神内恭麻、社本鶴美の最初の文字をつないでいくと、 「氷川神社」になる。

事件名Files登場人物事件の概要神社仏閣関連事項のまとめ
105鷲雄山の紅蓮髑髏 3 山中の雨宿り、4 折檻部屋の謎、5 舞い上がって
  • 哲進和尚:昇楽寺住職
  • 賢哲:昇楽寺僧侶
  • 頓哲:昇楽寺僧侶
  • 勘哲:昇楽寺僧侶

平次、和葉、コナン、蘭、毛利小五郎が鷲雄山で山登りをしていると、突然雨が降り出した。 そこで、近くにあった昇楽寺(しょうがくじ)で雨宿りをさせてもらうことにした。 その寺では、5日前に勘哲という僧侶がいなくなったという。賢哲と頓哲は、勘哲が紅蓮髑髏(ぐれんどくろ) という魔物にさらわれたのではないかと恐れている。

突如、叫び声がして、皆が声のする方に行ってみると、折檻部屋に勘哲の遺体があった。 どこかに監禁され、飲食を断たれて脱水症で死んだもののようだった。 一方、その頃、毛利小五郎は寺のどこかに監禁されていた。

犯人は頓哲だった。折檻部屋の裏には隠し部屋があり、勘哲と小五郎はそこに監禁されていたのだった。 動機は、頓哲がその隠し部屋で貴重な仏像のレプリカをたくさん作っていることがバレたことだった。 頓哲はそれを売って荒稼ぎしていた。

鷲雄山のモデルは、高尾山である。

服部平次との三日間[1]』で出てくる「昇岳寺(しょうがくじ)」とは漢字違いの「昇楽寺(しょうがくじ)」が 舞台である。出版社の「小学館」をもじった名前である。建物のモデルは、増上寺安国殿だそうだ。